輸出業者?であれば課税事業者選択をしましょう

海外への輸出をしている事業者は、消費税の確定申告をすることによって、消費税が還付される可能性があります。

消費税が還付される仕組み

消費税の確定申告によって消費税が還付されるのは、課税事業者のみです。免税事業者は、消費税の確定申告をする義務がないため、消費税の還付もありません。

ある課税事業者(X)について、仕入は全て日本国内で行い、売上は全て海外への輸出である場合を考えてみます。

消費税法上、輸出による売上は免税売上とされているため(消費税法7条1項第1号)、販売価格には消費税がチャージされていません(Xは消費税を受け取っていません)。他方で、仕入れについては、Xは消費税を支払っています。そして、支払った消費税は確定申告により還付を受けることができます。

ところが「免税事業者」の場合、売上に係る消費税の納税義務が免除されているとともに、仕入に際して負担した消費税も控除(還付請求)できません。

ですから、輸出を行っている事業者の場合、「課税事業者」となった方が還付がある分だけ有利になります。

免税事業者が課税事業者となるための手続き

免税事業者が支払った消費税の還付を受けるためには、「課税事業者選択届出書」を提出する必要があります。免税事業者が「課税事業者選択届出書」を提出した場合、提出をした期の翌期から課税事業者となります。

「今期は輸出があったから課税事業者の方が有利だ、今から届け出をしよう」というのはではもう遅いです、その期の還付はありません。。届出をした翌期から課税事業者になるのです。

*但し、会社を設立して事業を開始した日の属する課税期間については、特例があります(消費税法施行令20条)。

課税事業者選択届出書の提出を失念していた場合

課税事業者選択届出書の提出を失念していた場合には、「課税期間短縮の特例適用」を受けることで、消費税還付の可能性があります。

消費税の課税期間は、納税者の選択によって3カ月ごとあるいは1カ月ごとに区分することが可能です。課税期間を短縮したい場合には「課税期間特例選択・変更届出書」を提出すると、その提出した期間の翌期間から、課税期間は短縮されます(消費税法19条)。

例えば、4月1日から翌年3月31までが課税期間である納税者が、5月20日から輸出を開始しましたが、前期間中に課税事業者選択届出書の提出を失念していて免税事業者のままであった場合。この場合でも、6月15日に課税期間短縮の届出をすれば、7月1日からは消費税の還付を受けることが可能になります。

 

2年間継続適用

課税事業者選択の規定の適用を受けた事業者は、原則として2年間は継続して適用しなければなりません。仮に、輸出による販売がなくなったので、免税事業者に戻りたいと思っても、最低2年間は戻ることはできません。