経営管理ビザ

事業の継続性

経営管理ビザで日本に在留している外国人の方が、ビザを更新するとき、最も重要なのは経営する会社の決算状況と言われています。事業の安定性、継続性が確保されていると認められない場合には、経営管理ビザは更新されず、当該外国人が日本に在留することはできなくなります。

事業の安定性、継続性とは何をもって評価するのでしょうか?

法務省のサイトでも公表されている「外国人経営者の在留資格基準の明確化について」によると、事業の安定性、継続性については次のように取り扱うとのことです。

http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyukan_nyukan43.html

(1) 売上総利益

まずは、売上総利益がプラスかマイナスかがチェックされます。

2期連続して売上総利益がマイナスであれば、その時点で事業の継続性がない、と判断されるとのこと

売上総利益とは、売上高から売上原価を引いたもの、販売価格から仕入価格を引いたものです。仮に、本業以外でたまたまた土地や株式を売却したことで利益が出ていたとしても、売上総利益がマイナスであれば、ダメ、とのことです。

よって、売上総利益が2期連続であることが前提となります。その上で下記です。

(2) 利益剰余金がプラスの場合

毎期の決算で最終的な純損益が計算されます。過去からの、この純損益の累計を利益剰余金といい、利益剰余金がマイナスの場合、「欠損」といいます。プラスの利益剰余金の場合には、事業の継続性がある、と判断されます。

(3) 欠損であるが債務超過ではない場合

毎期の決算で純損益のマイナスが続くと、欠損の状態となり、いつしか「債務超過」になります。債務超過とは、総資産−総負債がマイナスの状態をいいます。

欠損ではあるが、まだ債務超過にまではなっていない場合には、事業計画,資金調達等の状況により,将来にわたって事業の継続が見込まれる可能性を考慮し,今後1年間の事業計画書及び予想収益を示した資料の提出を求めることとし,原則として事業の継続性があると認められます。

(4) 直近期末は債務超過であるが、その前の期は債務超過ではない場合。

債務超過が最近の1年だけであれば、1年以内に具体的な改善(債務超過の状態でなくなることをいう。)の見通しがあることを前提として事業の継続性を認めるとのことです。この場合、公認会計士等の第三者が,改善の見通し(1年以内に債務超過の状態でなくなることの見通しを含む。)について評価を行った書面の提出を要することとし、当該書面を参考として事業の継続性が判断されるとのことです。

(5) 2期連続で債務超過である場合

事業の継続性があるとは認められません。

経営管理ビザで日本に在留している人にとっては、黒字であることがとても重要といえます。黒字にするためには、例えば役員報酬を少額にして費用を少なくするという方法がありますが、もし役員報酬が月20万円以下の場合には、日本での生活は困難であり、事業の継続性に問題がある、と判断されるようです。役員報酬は、多ければ多いほど、事業の継続性ありと判断されるようです。

なお、経営管理ビザに限ったことではなく、すべての在留資格の更新にかかわることですが、申請人である外国人は、「独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有すること」が必要です。
申請人の生活状況として,日常生活において公共の負担となっておらず,かつ,その有する資産又は技能等から見て将来において安定した生活が見込まれること(世帯単位で認められれば足ります。)が求められますが,仮に公共の負担となっている場合であっても,在留を認めるべき人道上の理由が認められる場合には,そ
の理由を十分勘案して判断することとなります。(在留資格の変更,在留期間の更新許可のガイドライン
出入国在留管理庁)